ごあいさつ

小さい頃から、きれいなものを見たり、美しい音楽を聴いているのが好きだった。
それは、母がよそ行きのために仕立てる和服の色合いだったり
遠くに見える山々の季節の移ろいの色だったり、ユトリロや東山魁偉の絵画だったり、
兄の部屋から流れてくるデイブ・ブルーベックだったり、ウエス・モンゴメリーだったり、
ヘレン・シャピロだったり、ビートルズだったりした。

育ててもらった環境への感謝を忘れてはなるまい。

けれど若い頃、「将来の展望は?」と自分に問いかけても答えなんてどこにも見つからなかった。
どこからも湧いてこなかった。

一生懸命、頑張らなければいけなくて、辛くて大変なこと、
それが「仕事」だと思いこんでいたから、好きなことを回避していた。
だから何をして「頑張ればいい」のか、ずっとわからない時期が続いて、それは、私を苦しめた。
20数年間の結婚生活の中で、二人の子供を育てながら
それでもまだ、自分が見えてはこなかった。

そんな中でふとした縁をいただいて、色彩というものの深さを学び感じとるうちに
いつのまにかそれが、「仕事」につながっていた。
最初の頃は、頭でっかち、知識の量り売りのような、仕事の仕方だったように思い、
それも今にして振り返れば、未熟さの裏付けだったのかもしれない。

今、ここにきて思うこと。
色彩に関することだけではなく、今までの自分の経験を基に、これから社会に
出ていこうとしている若い方たちや、社会の中で頑張っている方たちの後押しをしたい。
一緒に進んでいきたい。
そのための交流の場として、多目的なスペース「fudge」を始めました。
そして、fudge(ファッジ)に遊びに来てくれる皆さんが、
それぞれのスタンスで楽しんでくれたり
つながりを拡げていってくれたり、
それを見ていることが、今の幸せ・・・かな。

2006年7月 原崎 美也子




◆MiiM(meme・ミーム)の意味・・・
「人から人へ、想いや情報を伝えるための素粒子、またはそれを複製する遺伝子」という意味。
1976年にアメリカの生物学者、ドーキンスが創りだした造語。
ある日突然、聞いたこともなかった「ミーム」という言葉が頭の上から舞い降りてきました。